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RHEL(CentOS)マニュアルのカテゴリ解説

RHELのマニュアルはRed Hatのウェブサイトで無料で公開されています。マニュアルはカテゴリ毎にまとめられています。調べ物をする時、自分に必要なマニュアルがどのカテゴリに含まれるか知っていると便利です。この記事では公開されているマニュアルのカテゴリを解説します。




目次


RHEL(CentOS)のマニュアルの種類(カテゴリ)


RHELのマニュアルはRed Hatのウェブサイトで無料で公開されています。マニュアルはカテゴリ毎にまとめられています。カテゴリはバージョン毎(RHEL5,6,7,8)に少し異なります。記事ではRHEL7についてまとめています。

カテゴリの順番はRet Hatのサイト:Product Documentation for Red Hat Enterprise Linux 7の順に並んでいます。

Upgrade


「Upgrade」のカテゴリでは上位バージョン(RHEL7->RHEL8等)へのアップグレード手順に関するマニュアルが公開されています。アップグレードマニュアルでは、アップグレードの計画からアップグレード方法、トラブルシューティングについてまとめられたマニュアルを確認する事ができます。

Release Notes


「Release Notes」のカテゴリではマイナーバージョンごとのリリースノートが公開されています。リリースノートにはそのバージョンで追加された新機能や修正された不具合がまとめられています。

Deployment


「Deployment」のカテゴリでは「インストールガイド」をはじめてとするRHEL導入に関するマニュアルが公開されています。新バージョンへの移行(RHEL6->7等)に関するガイドも公開されています。

System Administration


「System Administration」のカテゴリではRHELに関する導入、設定、および管理に関するマニュアルが公開されています。RHELの運用フェーズでは一番参照する機会の多いカテゴリではないでしょうか?一般的になコマンドに関するマニュアルからパフォーマンス・チューニングのガイドまで運用上必要になるマニュアルが公開されています。


Security


「System Administration」のカテゴリではセキュリティーガイドなどRHELをセキュアに利用するためのマニュアルが公開されています。セキュリティーガイドにはセキュリティの概念から実際RHELでセキュアな設定を行う方法までが公開されています。RHELをインターネットに公開する必要がある場合一読する事をおすすめします。

Storage


「Storage」のカテゴリではRHELにおけるストレージ管理についてのマニュアルが公開されています。RHELで利用するファイルシステムやLVM論理ボリュームに関する情報がまとめられています。

Development


「Development」のカテゴリではRHELでアプリケーション開発を行うためのツールについてマニュアルが公開されています。またRPMについても詳しく説明されている「RPM パッケージングガイド」が公開されていますのでアプリケーション開発に携わらないインフラエンジニアにも有用です。


Virtualization


「Virtualization」のカテゴリではRHELで利用可能な仮想化テクノロジーに関するマニュアルが公開されています。RHELでKVMの利用を検討している場合必要になる資料が公開されています。また仮想環境におけるセキュリティーに関するマニュアルも公開されていますので確認してみて下さい。

Clustering


「Clustering」のカテゴリではRHELを利用したクラスタやロードバランサーに関するマニュアルが公開されています。ストレージクラスターは負荷分散クラスターなど高可用性やパフォーマンスが必要な構成が必要になった場合このカテゴリに公開されているマニュアルを参考にしてください。

Identity Management


「Identity Management」のカテゴリでは認証に関するマニュアルが公開されています。LDAPサーバに関する設定なども公開されているため、RHELを利用した認証システム構築のさいはこのカテゴリのマニュアルが参考になります。またWindowsで認証に利用されることの多い Active Directory との連携に関する情報も公開されています。

Linux Containers and Atomic Host


「Linux Containers and Atomic Host」のカテゴリにはDockerホストに利用されるAtomic Hostなど、Linuxでコンテナ環境を利用するためのマニュアルが公開されています。

Red Hat Insights


「Red Hat Insights」のカテゴリではRed Hatが提供する「Red Hat Insights」に関するマニュアルが公開されています。「Red Hat Insights」をインストール方法やユーザガイドなどが公開されています。


まとめ


いかがだったでしょうか?Ret HatではRed Hat Enterprise Linuxに関する製品マニュアルが無償で公開されています。製品マニュアルを利用する方法、製品マニュアルの種類のこの2つを覚えたら、あとはスキルを磨くだけ。

あなたのLinuxライフが実り多いものになりますように。